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Eddie Muller

The Czar of Noir ーノワール皇帝

 The Czar of Noirとは、Eddie Muller氏の渾名ですが、もちろん、彼が自ら名乗った訳ではありません。渾名の由来は...

("Are you self-claimed?") No, I never do that.(Laughs) It was given by a woman named Laura Shepard at the Mechanics' Institute Library in San Fransisco. I was there to introduce a film. It's just poped out her mouth when she's doing introduction. She said "He's the Czar of Noir". My father was a sports writer. He wrote about boxing exclusively. So, I grew up knowing the value of a good nickname. As soon as she said, I said "This is PERFECT!" because I didn't think of it. I can use it with impunity because I didn't think, Laura gave me a title.

(「自分でつけたのか?」と聞かれ)自分じゃ絶対つけないよ(笑)Laura Shepardという女性が命名者でね。サンフランシスコのthe Mechanics' Institute Libraryで映画の前説をした事があって、彼女が私を紹介する時に、突然「彼が【ノワール皇帝】です」って、言い出したんだ。父がボクシング専門のスポーツ記者だったから、私は良い渾名の有り難みをよく分かってる。彼女が【ノワール皇帝】と言った瞬間、「完璧だ!」と内心叫んださ。自分では、思いつきもしなかったよ。それに私はこの渾名を誰に咎められる事もなく使える。だって自分で考えた訳じゃない。名づけたのはLauraだからね。

(Tom Tangney Behind the Screens: Czar of Noirーラジオ・トークショーより)

Eddie Muller氏のこと

 彼の語りを初めてわたしが聴いたのは、米国発売DVDセット<Film Noir Classic Collection Vol.3>のおまけとして入っていたドキュメンタリー "Film Noir: Bringing Darkness to Light" でした。
 そのドキュメンタリーでは数々の名のある映画関係者・作家・映画史家達がそれぞれのフィルム・ノワールへの想いを熱く語っているのですが、Muller氏の話がわたしには一番納得出来、かつとても面白く感じられたのです。
 そうして、そのDVDセットでの彼の音声解説を真っ先に聴きました。その作品自体は普通の映画としてはもちろん、フィルム・ノワールとしてもあまり高い評価をされていないのですが、Muller氏は様々な興味深い豆知識を披露しつつ、ユーモアを交えた鋭い指摘を幾度もし、映画本編よりも数倍面白い解説をしています。
 聴きながら、わたしはなんだか胸が一杯になって、目頭が熱くなってしまいました。「あー、わたしが思ったり感じた事を同じように思って感じて、しかもそれらをこんな風にすっきりと言葉にしてくれる人が居るんだぁ...」と。
 DVDの音声解説に限らず、彼の語りをわたしが好きな理由の一つは、決してトゲのある皮肉で批判的な言い方をしない事です。もしどうしてもそれを指摘しなければならない時でも、とても遠慮がちに「こういう事は言いたくないが...」と申し訳なさそうに語り、しかもその後には、その人物の良い点を挙げています。または「こうだったらもっと面白い映画になったのに」という意味の事を批評家にありがちの、断定的な鬼の首を取ったような言い方もしません。「もしこうだったら、また違った雰囲気の映画になったかもしれない」という感じで柔らかな物言いで、更にどうしてそれが出来なかったのか、その原因・理由も当時の資料を綿密に調べて、聴いているわたし達へ示唆してくれます。
 以来わたしは、他のDVDの彼の音声解説も聴き、笑い(特に自称"米国最高の犯罪小説家" James Ellroy との音声解説は最高に可笑しく、電車の中では危険です)、涙し、iPodに入れて暫く毎日のように聴いていました。今も週に一回は聴いているかもしれません(笑)。
 もちろん、彼のウェブサイトを閲覧し、著作を購入して読み耽り、Film Noir Foundation に寄付しました。このウェブサイトを立ち上げたのも、ほんの少しでも彼の力添えになれたら良いなぁ、と思ったからです。$28,000をポンとFNFへ寄付なさったお医者様の気持ち、心底理解出来ます。
 これからも微力ながら、FNFのために (Eddie Muller氏のために、と言うと別の意味に誤解されてしまうかもしれないのでー笑) わたしが出来る事をしていきたいと思います。

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